<キュレターズ・ステートメント>
小野彩華(オノサイカ)の見る「少女」は、もう一人の自分であり、友人であり、隣人であり、街ですれ違う他者であり、メディアを通じての情報であり、サブカルチャーに登場する2次元のキャラクターである。
周囲に存在する、多様な関係性の「少女」を小野は、一度、解体し「深園の少女譚」として作品に再構築する。
深園は、彼女の中にある美の絶対領域であり、物語の舞台だ。小野が紡ぎだす物語は、ifでありfictionでありながら、彼女のフィルターを通して結晶化されたreal 世界でもある。
少女が内包する多様な「セイ」=<生・清・聖・性・静・正・盛・勢・誠・・・>を見つめ表現する事は、小野が社会に発する<一人の少女>としての問いかけなのかも知れない。